日本国内で正式に空手道の指導を行うためには、公益財団法人日本スポーツ協会および全日本空手道連盟(全空連)が認定する「公認スポーツ指導者資格」を取得する必要があります。この制度は、全国の空手道場や教育現場で信頼される指導者を育成するために整備されたものです。
公認スポーツ指導者
本制度は、公益財団法人日本スポーツ協会の「公認スポーツ指導者制度」および全空連中央技術委員会規程第2章第4条に基づき制定されています。空手道の指導者として、段階的に「コーチ1」から「コーチ4」までの資格が設けられており、それぞれ取得要件や年齢制限、空手道歴、登録費用などが異なります。
種別 | 公認段位 | 年齢 | 空手道暦 | 受講条件 | 受講料 | 登録料(4年間) ・基本登録料 ・資格別登録料 ・初期登録手数料(初回登録時のみ) |
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コーチ1 | 弐段以上 | 20歳以上 | 4年以上 | 地域の空手道教室などにおいて、個々の年齢・性別に合わせて実際に空手道を指導し、 都道府県空手道連盟が認める者(免除条件については別途定める)。 |
共通科目I:17,600円 リファレンスブック:3,300円 受講料:15,400円 |
10,000円 8,000円 3,000円 |
コーチ2 | 参段以上 | 24歳以上 | 7年以上 | (1)空手道コーチ1資格保有者で、都道府県空手道連盟が認める者。 (2)資格保有者ではないが、全国レベルの競技者として、また全国レベルの競技会にコーチ・監督としての帯同の経験があり、 指導者資質があると都道府県空手道連盟が認めた者(免除条件については別途定める)。 |
共通科目II:18,700円 リファレンスブック:3,300円 受講料:15,400円 |
10,000円 8,000円 3,000円 |
コーチ3 | 四段以上 | 28歳以上 | 12年以上 | (1)空手道コーチ2として指導実績があり、都道府県空手道連盟が推薦し、全日本空手道連盟が認めた者。 (2)資格保有者ではないが、国際レベルの競技者として、また国際レベルの競技会にコーチ・監督としての帯同の経験があり、 指導者資質があると都道府県空手道連盟が推薦し、全日本空手道連盟が認めた者。 (3)全日本空手道連盟が指名した者。(免除条件については別途定める)。 |
共通科目III:22,000円 教師:61,600円 リファレンスブック:3,300円 受講料:11,000円 |
10,000円 8,000円 3,000円 |
コーチ4 | 五段以上 | 32歳以上 | 15年以上 | (1)空手道コーチ3として指導実績があり、国際レベルの競技者として、 また国際レベルの競技会にコーチ・監督としての帯同の経験があり、 指導者資質があると都道府県空手道連盟が推薦し、全日本空手道連盟が認めた者。 (2)全日本空手道連盟が指名した者。(免除条件については別途定める)。 |
共通科目IV:30,800円 上級教師:61,600円 受講料:17,600円 |
10,000円 8,000円 3,000円 |
エクセル出力も可能 公認スポーツ指導者 一覧表(Google spreadsheet)
公認指導者資格の活用例
公認指導者資格を取得することで、地域の道場における少年少女の育成から、全国大会レベルの選手指導、さらには大きい大会での選手のコーチとしての活動など、幅広いステージで活躍することが可能になります。
また、公的資格としての信頼性も高いため、教育機関や行政との連携事業においても重視されています。
よくある質問(FAQ)
- Q. 公認コーチ1は独学でも取得できますか?
- A. 独学のみでの取得は難しく、実際の指導経験が必要です。
- Q. 登録料は更新時にもかかりますか?
- A. 基本登録料および資格別登録料は4年ごとに更新が必要です。初期登録手数料は初回のみです。
- Q. 資格を取得するとどのようなメリットがありますか?
- A. 各種大会の帯同や、公的団体・教育機関との連携活動など、指導者としての幅が広がります。