空手道の資格 段位と称号 2025年版

空手の資格

空手の公認段位・称号一覧(2025年版)

【段位一覧】全空連による空手の公認段位とは

空手の公認段位とは、技術や経験に応じて認定される公式なランク制度です。特に全日本空手道連盟が定める「公認段位」は、全国で統一された基準に基づいて認定されるため、信頼性が高いです。高校受験時の調査書での評価UP、就職試験における得点UP(例 群馬県警察などに有利になることがあります。

段位の取得条件と年齢制限

基本的には初段から順番に受審し、取得してくこととなります。受審したい段位の1つ下の段位取得から何年経過という条件がありますので、取得計画を立てる際に考慮してください。中学生までの『少年段位』という制度があります。これは弍段までです。中学生で公認参段は存在しないことになります。

審査内容と費用の詳細

形、組手が基本で、高段位になると筆記試験が必要になります。
ここ数年の物価上昇で審査費用が変化しています。受審する際には、その時の実施要項をその都度ご確認ください。

全日本空手道連盟が認定する「公認段位」の取得条件や審査内容、審査料を一覧表にまとめました。初段から十段までの情報を掲載しています。

空手 公認段位一覧(2025年時点)
受審段 受審資格 年齢 審査内容 審査料+登録料(一般) 審査料+登録料(少年) 少年→一般
初段 1級 15歳以上 指定形1つ、自由組手1試合 15,000 +12,000円 9,000 +9,000円 4,000 +12,000円
弐段 初段取得1年以上 15歳以上 指定形1つ、得意形1つ、自由組手2試合 16,000 +13,000円 10,000 +10,000円 5,000 +13,000円
参段 弐段取得1年以上 18歳以上 指定形1つ、得意形1つ、自由組手2試合 17,000 +15,000円
四段(2024年) 参段取得2年以上 20歳以上 指定形1つ、得意形1つ、自由組手2試合 25,000 +30,000円
五段(2024年) 四段取得3年以上 25歳以上 指定形1つ、得意形1つ、自由組手1試合 26,000 +40,000円
六段 五段取得4年以上 32歳以上 指定形1つ、得意形1つ、自由組手2試合、筆記試験 25,000円
七段 六段取得5年以上 40歳以上 指定形1つ、得意形1つ、筆記試験 26,000円
八段 七段取得6年以上 50歳以上 形2つ、筆記試験 35,000円
九段 八段取得9年以上 70歳以上
十段 九段取得10年以上
  • 2025年2月の規定変更により受審年齢が一部引き下げになりました。
  • 九段・十段は特別推薦制度
  • 初段~参段:都道府県空手道連盟で実施(例:東京都は年2回)
  • 四段・五段:地区協議会で年1回
  • 六段以上:全空連による年1回
  • 中学生までは少年段位(弐段まで)→卒業後に書類申請で公認段位へ

2025年最新版 空手の段位一覧(Googleスプレッドシート)を見る

各段位の合格率は?

とある団体の公認段位(少年初段、少年弍段、一般初段、一般弍段、一般三段)の受審者数と合格者数を調査し、合格率を算出しました。2023年以前は、コロナの影響による書類審査期間や組手審査免除期間がありましたので、統計対象から外しています。以下はそれぞれの合格率です。

少年初段:91.8%
少年弍段:100%
一般初段:100%
一般弍段:71.4%
一般参段:66.7%
(対象者数:小学生70名、中学生以上16名)

個人的な感覚のお話です。少年初段は小学1年生から受審可能です。低学年で審査自体が初めての中、審査員の先生に囲まれた空間で形や組手を行うという特殊な環境で、実力を出しきれないというケースが合格率を下げているのだと思います。少年弍段まで受審する小学生は、小規模な大会では入賞するレベルの子となるでしょう。場にも慣れている子で、用意も十分にできていることが、数値に表れていると思われます。

一般初段、弍段、参段においては、難易度がそのまま数値に表れています。受審すると分かるのですが、普段デスクワークの大人にとっては、審査内容をこなすだけでも大変。精度を求めて動くことのできる、肉体的、精神的余裕が大事ですね。

【称号一覧】錬士・教士・範士の違いと取得条件

称号ごとの審査要件

空手道における称号「錬士(れんし)」「教士(きょうし)」「範士(はんし)」は、いずれも全日本空手道連盟が定める権威ある指導者認定制度です。各称号には、段位や年齢、資格の保有、そして審査を受けるための要件が明確に定められています。

指導者としての条件と資格

空手道の称号は、技の習得だけでなく、指導者としての人格や社会的な信用も重視されます。特に「錬士」「教士」「範士」といった称号は、後進の育成に大きな影響を与える存在であることから、厳格な審査基準が設けられています。
たとえば、指導者として認められるには、単に段位を取得するだけでなく、コーチ資格や審判員資格が必要になります。
称号は、長年の努力と社会的貢献が評価された結果として授与されるものであり、空手指導者にとっての最高位ともいえる存在です。

空手 公認称号一覧(2025年時点)
称号 公認段位 取得資格 年齢 要件 審査料
錬士 五段以上取得後1年以上 地区審判員、コーチ2以上 40歳以上 指導者として斯道に功績顕著 15,000円
教士 六段以上取得後1年以上 錬士取得後1年以上、全国審判員、コーチ3以上、全空連3級資格審査員以上 50歳以上 指導者として斯道に功績顕著であり、技能見識が備わっていること。 18,000円
範士 八段以上取得後 教士取得後1年以上、全国審判員、コーチ4以上、全空連2級資格審査員以上 60歳以上 指導者として、徳操高潔、識見高邁にして斯道の範たること。 20,000円

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よくある質問(FAQ)

Q1. 空手の公認段位とは何ですか?
全日本空手道連盟が認定する正式な段位制度で、初段から十段まであります。段位ごとに年齢・経験・審査内容が規定されています。
Q2. 空手の称号「錬士」「教士」「範士」とは何ですか?
指導者としての技術と人格が認められた者に与えられる称号で、五段以上で錬士、六段以上で教士、八段以上で範士の審査を受けられます。
Q3. 少年段位と一般段位の違いは何ですか?
少年段位は中学生以下が対象で、弐段まで取得可能です。中学卒業後に所定の申請すれば一般段位として移行できます。
Q4. 公認段位の審査はどこで受けられますか?
初段~参段は都道府県連盟、四段・五段は地区協議会、六段以上は全空連本部で年1回実施されます。
Q5. 称号を取得するメリットはありますか?
空手道の指導者としての信頼性が向上します。他の資格取得に有利に働くことはありません。
Q6. 十段まで昇段するには何年かかりますか?
初段から十段まで昇段するには、段位ごとの取得条件・期間を積み上げる必要があり、数十年単位の修行と貢献が求められます。
Q7. 段位や称号の審査は毎年ありますか?
段位・称号の審査は年度ごとに実施日が決まっており、都道府県や全空連のスケジュールに基づいて行われます。
Q8. 段位や称号の取得に必要な書類は何ですか?
所定の申込書、推薦状、写真、過去の段位証明書などが必要です。詳細は各地域の連盟で異なる場合があります。

監修・参考情報

調査・監修:河合聡志(世田谷区空手道連盟 事務局長)

Googleの無料サービスを活用し、空手大会の集計から発表までをデジタルで完結させる仕組みを構築。2025年以降はAIを活用したデータ整理の省力化を模索。